樹懶の朝は長い

 10時に目が覚めて、それからいつまでも布団の中でじっとしていた。喉がカラカラに乾いて頭は重く、何も考えられない。ツイッターの進まないタイムラインを弾き、微睡み、部屋に差し込む光を眺める。精彩を欠いた意識に身を委ねていると、体が根を生やしてしまう。起き上がらねばと思うが行動に移せず、結局いつも勝手に体が動いてくれるのを待っている。脳の指揮系統のことがわからない。ゆっくり体を起こす。頭がぐらつくのでしばらく上半身を起こしたまま重力に体を慣らす。ベッドを降りて、ようやく起床。部屋の鏡にナマケモノが映っている。時計を見る。14時24分。とうに昼を過ぎていた。