陰の側から望むこと

 私は暗く鬱屈した人間で、活気がない。それはもう変えられないのに、他人からそう思われるのが嫌で、無理矢理楽しそうにしたり、無邪気に明るく振舞って見せたりしている。疲れたなあ。それすら最近は上手くいかない。暗く病的な人間の居場所は、社会の中に存在しない。文章や音楽や絵や写真の実力がある人、あるいは美男美女が、時々目立って暗く輝いているけれど、ただ暗いだけの人間は誰からも必要とされない。誰にも何にも興味がないくせに、一丁前に必要とされようとしているのかと思うと笑ってしまうけれど、違う、ただここに居ることを否定されたくないだけ。認められたいというより、許容されたい。関心は持たないでほしい、そっとして、どんな色の視線も向けないで欲しい。